PLAYZONEと私(3)
1. はじめに
Kaによる独断と偏見に満ちた偏りのあるPLAYZONE(以下、PZ)を語る「PLAYZONEと私」第三回目。今回はTime-19を取り上げる。
PZを語ろうと思って改めて作品を見直しているのだが、PZ本当にすごい。舞台装置も凝っているし、衣装もストーリーに合っていてかっこいい。
そしてKinkiKids堂本光一氏が「どのグループを応援してようが、ジャニーズのエンターテイメントの原点ってここなんだなっていうのが、よくわかると思いますよ」と述べたように、少年隊の歌と踊りとお芝居(時々落語)が絶妙なバランスで展開されていく。
ミュージカルって、少年隊って、本当にすごい。
それはともかくこの解説はKaの偏りのある関心に基づいて展開されるため、本当にわけがわからない。まともな感想やあらすじを知りたい方は諸先方のブログを読まれた方がいいかもしれないと思ったりもするけど、まあいいや。始めましょう。
2. 2年目のPZ
この作品のパンフレット(なぜ昨年9月に沼にハマった私がこのパンフを持っているかは、どうかお察しください)、芸能界・舞台関係者からの熱いコメントが寄せられている。このコメントを読むと、少年隊の3人は各界からとても期待されていたのだなあ、と感じる。きっと前年度のMYSTERYが大好評だったことも関係したのだろう。
ところで、PZのパンフレットは全てデジタル化して、Kindleで読めるようにしてほしいと思うのは私だけだろうか。だいたい、PZのパンフレットのサイズがなぜA3という巨大サイズなのか(どうでもいい)。
このPZ’87 Time-19の公演と同じ年に「19(Nineteen)」という映画も公開されている。タイトルはほとんど同じ、使われた楽曲も被っているのに、ストーリーはずいぶん異なるらしい。Kaはまだ映画は見ていない。
というかどうしてこの映画もDVDにするとかデジタル配信するとかしないでしょう。ねえねえなんで? チェッカーズの「CHECKERS in TAN TAN たぬき」(1985)は今でもDVD売られているというのに。
それはともかく、PZ二作目と映画を同じ年に公開する、というのは、少年隊の3人にとってはとてつもなく忙しい日々だっただろうけれども、歌と踊りとお芝居ができるアイドルとして貴重な存在だっただろうし、そして世の中の期待も大きかったのだろうと思う。
3. TIME-19のあらすじ
色々言いたいことがあるのだけれどもそれは横においておいて、今回は見どころじゃなくて、あらすじを述べる。
舞台は近未来の1998年。
なぜ公演時から10年先が「近未来」なんだろう、という不思議さは残るのだが、とにかく「近未来」1998年。大都会から離れたところにある廃墟・アウトランドに、カズキ(錦織氏)、シンイチ(かっちゃん)、ツヨシ(東山氏)がやってきた。本当は立ち入り禁止らしいんだけど、3人は退屈しまくっていてアウトランドまで遊びにきたようだ。
どうやらこの近未来、楽しいことが全て禁止されている。なぜなら食糧危機のためできるだけ無駄なことにエネルギーを消費しないようにしてるからだ。
食べものなんて、1日3粒のカプセルしかない。とにかく何もかも禁止されて3人は退屈しまくってなぞなぞ出したり駄洒落言い合ったりするけど、んなもんであーた、退屈が解決されるはずもなく。することないんで昼寝したりする。もう夢の中ぐらいしか楽しいことがないのだ。
そもそもあなた、1日のご飯が3粒のカプセルで満足できますか?私はできません。随分と辛い近未来。実際の1998年にはご飯がしっかり食べれる社会でよかった、としみじみ感じた。
ところで、この「カプセル3粒」という発想、私は1983年にカロリーメイトが発売されて、お手軽にサクッと必要栄養素とカロリーが取れるなんてことが可能になったことと関係があるのではないだろうか、と思ったりする。
ちなみにカロリーメイトの開発には宇宙食がヒントとなったらしい。この辺りのエピソードがTIME-19の宇宙っぽい雰囲気と重なるなあ、などと考えている。
どうでもいいけどカロリーメイトのことが知りたい方はこちらどうぞ。
ところでこの近未来の社会、憲法第15条第87令で「メトロポリス市民は労働もしくは休息以外に時間を使ってはならない」ことになっている。そして眠ってる最中に夢を見ているとエネルギーの無駄遣いとして死刑になるらしい。なので昼寝して夢を見ていた3人はメトロポリス・ポリスの女隊長と女副隊長に見つかり、処刑されそうになる。
ひどい。夢を見るのが無駄だなんて。
これ、夢をみる暇もないほどクタクタになれ、ということじゃないか…とここまで書いて気がついた。
私、夢見ないわー。
目を閉じたら次の瞬間朝!時には起床予定時間を大幅に過ぎていることもある。もしかして私はメトロポリス市民なのか(晩御飯カロリーメイトだったりするしな…)
無駄にエネルギーを消費している人を取りしまるメトロポリス・ポリスの人たちも、食糧難の解決には頭を悩ませている。
そこでツヨシは食糧難を解決するアイデアを思いつく。
最近、未来にも過去にも行けるモーター・タイム・マシン2001を某バイクメーカーが発明したらしい。これを使って白亜紀に戻って恐竜を生捕にしてくる。この恐竜を改良して食肉用にし、オーストラリアの大平原で繁殖させる。そうすりゃ、この深刻な食糧難を解決できる!というのだ。ナ〜イス・アイデア!
ここで食肉用として検討された恐竜は以下の通り
本当は福井県立恐竜博物館の資料で詳細確認しようとしましたが、やめた。
恐竜について詳しく知りたい方は、NHK「子ども科学電話相談」で大人気のダイナソー・小林先生の著作で学んでください。
そして少年隊のお料理隊長・かっちゃんによる恐竜レシピは以下の通り。
- 恐竜のヒレステーキ
- ティラノサウルの生肉の刺身
- 恐竜のすき焼き
バラパサウルスの姿焼きなどはメトロポリスの住民がパクついても3日持つのでは、とのこと。ちなみにバラパサウルスはこんな感じ(フィギュアがあるようですよ)。
バラパサウルスが属する竜脚形亜目の恐竜は大きなものでは体長40mのものもいたそうな(福井県立恐竜博物館「恐竜図鑑」より)
アフリカ象で体長4〜5m、体長6tぐらいらしいので、バラパサウルスがもし体長40mだとするとアフリカ象の約10倍、すなわち60tものお肉になったと考えられる。
焼肉の1人前はだいたい200gらしいので1日3食600g、3日食べたら1800g。
そうするとメトロポリスの人口は約3万人ちょっとという計算になるが、合ってるんだろうか、この計算。っていうか、こんな計算する必要ないな…。
はい、先に進みましょう。
三人は食糧難をなんとかしてみせる、そのために必ず恐竜を連れて帰ってくる、と女ポリス隊長に頼み込み、モーター・タイム・マシン2001を3台借りることに成功する。
この「モーター・タイム・マシン2001」のネーミング聞いた時、私Kaは「ニンバス2000(ハリーポッターで登場したスピードめちゃ出る競技用箒)」を思い浮かべた。
ああ、また脱線した。今度こそ本気で話戻ります。
三人は白亜紀目指して出発しある場所に到着した。恐竜の鳴き声が聞こえるのだが、ここはどこだろう。そこでカズキ(錦織氏)はふと気付く。
「何十メートルもある恐竜、どないして持って帰るんや…。だいたいそんなデカイ包装紙ないやんけ」(注:標準語でおっしゃってました)
そうこうしていたら、白亜紀にいるはずのない女の子の叫び声がして、そして実際に可愛い女の子が妙なおじいさん(テンサイクロペジア)とちびっ子(ボンサイクロペジア)、そして不老不死の人々であるエターナルスに追われているところに遭遇する。
三人は協力して、この女性(時の少女:アリス・デ・アリス)を救い出す。
アリスによると、先程の妙なおじいさんたちは女王の命令を受けて若い人たちに手術して永遠に死なないエターナルスへと改造しているらしい。そしてアリスにもその手術を受けさせようとしていたのだ。
「なんやそれ、不自然やろ!」(注:標準語でおっしゃってました)と憤るツヨシ。
そんな中、アリスから「あなたたちは誰なんだ」と聞かれて、正直に答えようとするカズキ。いや秘密の仕事してるんやから喋ったらあかんと止めるシンイチとツヨシ。
こんな会話をしているうちに3人は気付く。どうやらここは白亜紀じゃないらしい。でもあの退屈な日々を抜け出して新しい景色を求めて出発し、そしてこうやって新しい出会いがあった。
いいじゃん!
特にカズキはアリスに一目惚れしたっぽくて、ちょっとウキウキしていた。
この不思議な場所はちょうど白夜、ここでは朝は来ない、という。
美しい星たちに囲まれながら4人は「星のシンフォニー」を歌う。この歌、とても素敵なのです。次回(あるのか?)でちょっと詳しく述べたいと思う。
そして歌い踊って疲れたのか3人は寝てしまうんだけど、その間にアリスは手紙を残して消えてしまう。
目覚めてアリスの手紙を読もうとする三人は一悶着するのだが、ここでいつもの役割分担が発揮される。
オレが読む!と手紙を独り占めしようとするカズキ。
オレが手紙見つけたんやぞ(注:標準語でおっしゃってました)と手紙を奪いかえすツヨシ。
三人で読んだらええやろ!と仲裁するシンイチくん。
かっちゃん、やっぱりあなたはいい人や。
手紙には
「三人と出会えて楽しかった、でも残念だけど行かなくちゃいけない」
とあった。そしてまだ手紙は続くのに、
どこへ行ったんだアリス…?(ツヨシ)
俺は行くぜ…(どこへ???)(カズキ)
とか言い出して手紙を読むのを中断してしまう二人。
シンイチくんは「余計なこと言わんと、手紙の続きを読めよ!」と注意するも「読まへんって誰がいうたんや」と二人にキレられる。
かわいそうに、かっちゃん…。
アリスの手紙には
「ここには恐竜はいません。あなたたちが恐竜を探さなければ出会えなかった。でもここには恐竜がいないのだから帰ってください」
とあった。
姿を消したアリスを思って3人は「君だけに」を歌う。
しかしなぜアリスは恐竜がここにいない、と知っているのか。
なぜ恐竜に詳しいのか、恐竜好きなのかな?図書館で恐竜のこと読んだのかな?
恐竜を探して食糧難を解決するんだと意気込んでいるツヨシは恐竜の存在を確かめねば、と焦る一方、カズキは恐竜より姿を消したアリスが気になる(「だって、気になるんだもん」って言ってましたよ。可愛いかよ!)。
シンイチはアリスが妙なおじいさんたちに捕まって手術されてしまってないか、心配する(ああ、やっぱりかっちゃん、あなたはいい人ですよ)。
さあ、これからどうしよう、恐竜を探すかアリスを探すか、と思っていたら、いつの間にか3人もエターナルスに囲まれてしまう。
やばーい!
はい。あらすじをまとめながら気になったところを調べていたら、4500字超えましたので、一旦今回はここまで。
続きが気になりますか?なるでしょう。第四回目にちゃんと説明します(多分)。
それにしても。
この作品もストーリーと歌が絶妙に絡み合っていて、全然飽きません。少年隊3人の魅力を最大限に活かしつつ、物語としても、ミュージカルとしてもとても丁寧に構成されている。その辺りの絶妙さ加減も、次回に述べたい。
そして繰り返すが、このような素晴らしい舞台作品が一部の人しか楽しめない環境が残念でならない。是非ともPZを通して少年隊の魅力だけでなくミュージカルの素晴らしさを感じ取ってもらいたいと私は切に願っている。
何度も毎回言うけれども、
PZをデジタル配信して、お願い
ぷりーず。
文責:Ka