少年隊ファン活動

2022年1月31日まで少年隊の音源・映像のデジタル配信を要望する署名活動を行っていました。その活動メンバーを中心に、少年隊への想い、お三方の活動記録などを綴っています。

PLAYZONEと私(12)

みなさん、ごきげんよう。Kaでございます。信じられますか?もう12月らしいんですよ…。前回(11)をまとめていたのがなんと10月。仕事がクソ忙しく締め切りはどんどん私を追い越していき(実は今も追い越されているものが)、その間、錦織氏の新曲は出るし、かっちゃんのショーにも行ってしまい…(感動しました😭)。

いろんなことがあった10月〜11月でしたが、とにかく年内にはPZ'90 MASKの最後をお伝えしたいと思いまして、ようやくまとめました。が、こちらも壮大にネタバレしますのでどうぞご注意ください。

 

第三幕が始まるよ

■ミエさんとニシキのデュエット

舞台が変わって「Let’s go to Tokyo」が流れる中、ミエさんが登場します。どうやらここは楽屋裏。ミエさんはお掃除係の方のようです。舞台の幕が降りたようで、俳優さんやらダンサーさんが舞台裏に戻ってきます。その中にニシキもいます。

 

ニシキはバラの花の香り吸い込んでから、それをミエさんに渡します。

ジェントルマン・ニシキ(あんなふうにお花を渡されたら、私は鼻血吹き出して倒れます)

 

「あなたやるねえ、なかなかよかったよ」と褒めてくれるミエさん。

「どうもありがと」と錦織氏は嬉しそうです。

 

ここからミエさんとニシキはブロードウェイの芝居ばなしに花を咲かせます。ただ、なんだか最近のブロードウェイの活気は失われてきたようなのです。ギラギラした若者の活気が失われたといいながら「いつまでもこんなことやってるとジャパンマネーの餌食になるよ」とミエさんは今の状況に呆れています。そう。『Japan As Number One: Lessons for America』という有名な本が出版されたのは1979年。80年代〜90年代初めは日本がバブル経済に踊り狂った時代でした。

 

そしてミエさんはアメリカの斜陽を嘆き「昔は良かったねえ、私は好きだったこのブロードウェイ」とか昔を懐かしむ会話も。その上、なんだか猫が主役のミュージカルのことにも触れておられます。

 

猫が主役といえば、こちらかの有名な「キャッツ」。ロンドンの初演は1981年、ニューヨークでの初演は1982年。ジャニーさん、おそらくニューヨーク公演をご覧になっていたのでしょうかね?日本では1983年に劇団四季による初演、振り付けは少年隊の名曲「君だけに」の振り付けもされていた山田卓さんだったようです。錦織氏もキャッツにちなんだツイートをされたこともあり。とにかく素晴らしいミュージカルですよね。

 

ミエさんはアメリカが日本の勢いに押されるのを嘆くのですが、ニシキは「この国には自慢できるものがある!」と励まします。それでもミエさんは「そんなのは昔の話だ」と否定しつつ「私ね、歌歌ってたんだよ、昔」と語り出します。「女ばかりの三人組でね。それこそおばあちゃんになっても一緒にやってようって言ってたんだけど。あっという間に解散しちゃった」

 

はい。中尾ミエさんは、1961年から園まりさん、伊東ゆかりさんたちと「スパーク3人娘」を結成されていたそうですね。正式なグループではなかったそうですが、1970年代までよくご一緒されていたそうです。

 

そしてミエさんとニシキが二人で「The Lady is a Tramp」を歌い出します。こちらの曲は、1930年代のブロードウェイミュージカル『Babes in Arms(邦題は『青春一座』)』の劇中歌です。

 

この「The Lady is a Tramp」はフランク・シナトラと、エラ・フィッツジェラルドがデュエットされています。なんかトラディショナルな雰囲気かつ、かっこいい!

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また、Gaga様がトニー・ベネットとデュエットしてる動画がありました。いやもう、Gaga様いいわ!とにかくいいわ!めちゃんこ素敵!

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でもですね、我らが錦織一清とミエさんのデュエットもすごいのです。なぜか?

二人のダンスが!

もう!

息ぴったりで!

超ラブリー❤️なのです!

歌も踊りもハモリまくりあまりに素敵な二人の姿に、「私、ミエさんになりたい!」と思いました。

 

ミエさんは「いやいや久しぶりに歌った〜、息切れがしちゃったよ。それにしても、あんたに聞かせてやりたかったねえ。あのハーモニー!あれこそチームワークの産物だね」と語ります。さらに「人間ってのはね、最後の最後は一人ぼっち。だからそれまではみんなで力を合わせて、せいぜいいチームワークを作らないとね」と諭すように語るのです。

ニシキも「最後の最後にはひとりぼっちか。言えてるよな」と呟きます。なんだか大事なことをミエさんの言葉から感じたようです。

 

ミエさんは話を終えて「さてさて仕事仕事と!」と、別のお部屋を掃除しに行こうとします。その背中を見てニジキは「じゃあおばさん、また」と挨拶するのですが、ミエさんには「おばさんじゃないって言ってんだろ💢」と注意されます。(ミエさん、当時まだ40代半ば。おばさんじゃないわよ!!!失礼な💢誰やこんなセリフ考えたやつ🔥)

それを聞いてニシキは「じゃあ、一体なんて呼べばいいんです?」と尋ねますとミエさんは「お嬢って呼んでちょうだい❤️」と可愛くお返事。でもずっこけるニシキ。そんなニシキを省みることなく「ああ、まだ歌えるなあ〜♪」と楽しそうにハミングしながらミエさんは舞台を去って行きました。

 

ミエさんの後ろ姿を見送ったニシキは「女ばかりの三人組かぁ。あんな人キャンデーズにいたかな?」と呟きます。会場は爆笑するのですが、これって台本通りなんですかねえ??

そして、一人になったニシキは

「ジャズの国アメリカ、ブロードウェイ NY ミュージカル ゴールデンボーイ、スティング(宣伝ですね)。俺って一体何やってんだろうな。(このあとダジャレタイムを挟む)NYに来てはみたものの、考えることといえばヒガシや植草のことばかり。人間、最後の最後にはひとりぼっちか…」と呟きます。

 

■ お稽古場のヒガシ

場面が変わりまして、ヒガシがお稽古場にいます。「植草、今度のミュージカルは俺一人でやる。お前のためにも、俺一生懸命やるよ。元気になって、見に来てくれるといいんだけど。困った時には助けに来てくれよな。ニシキもきっと、応援してくれると思う。俺たちの夢だった少年隊。その最後の舞台だ」とつぶやき「失われたすべての昨日」を歌います。

(余談)このようなお稽古場にあるバーを見ていてふと思い出したのですが、かつてかっちゃんはこうしたバーレッスンの場で「バーを折った」と語っておられたような。これ、折れるの?ねえ、詳しい方教えてください。

どうやらヒガシは思うように練習が進みません。「だめだ。こんな時、ニシキならどうする、植草なら?考えろ、もっと考えろ!」と自分に向かって呟きながら、必死に練習に打ち込もうとします。

そんなヒガシにニシキの声が聞こえます。

「最後の最後にはひとりぼっちになる。俺たちがつけた決着がそれか…」

結局、三人はひとりぼっちになるのか…。

三人で追いかけてきたはどうなるのか…。

 

■墓穴を掘るかっちゃん

墓穴、と書きましたが「ぼけつ」ではありません。「はかあな」です。また場面が変わります。パジャマ姿で土を掘るかっちゃん。そして語り出します。

 

とにかくも、これは俺の墓穴だ

どうしてかって?

それは、俺が掘ったからだ

お疲れ様の墓穴

赤ん坊が生まれるとおめでとう

人が死ぬとお疲れ様、だもんな

 

かっちゃんは土を掘っていると、髑髏(頭蓋骨)を見つけます。そしてこの髑髏に語りかけるのです。

 

どんな人生を送ったんだろうね、こいつ

ねえ、幸せだったかい

俺?俺はまあまあな人生だった。

ちょっと短かったけどね…

これも運命。仕方ないよ。

君は生きてる時何してたの?

俺は歌を歌っていた 三人で、ほんの少しの間だったけどね

 

髑髏=死の世界と会話始めるかっちゃん。死んだらどうなるのだろう。余命宣告を受け、自分の生が間もなく終わろうとするとき、人ならば誰しも、自分はこの先どうなってしまうのかと考えてしまうのかもしれません。でも、こんな事実、信じたくもありません。かっちゃんは髑髏を前にして呟きます。

 

ずっと夢だと思ってた

悪い夢を見てるんだって

でも、違うんだよな…

これが現実なんだよ

 

そのときあの声が聞こえてきます。

 

いつ心臓が止まっても不思議ではありません

治る見込みもないでしょう

長くて6ヶ月

もしかすると3ヶ月の命かもしれません

 

かっちゃんは「わかってる、わかってるよ。だから、こうして墓穴掘ってるんじゃない。自分のことは、自分でしろってね。人間、死ぬときはひとりぼっち。だーれもいない。だーれも…」そうつぶやいて、自分が掘った穴にかっちゃんは飛び込んでいきました。

 

かっちゃん、行かないで😭!!!

 

 

■病室で…で???え?あれ?ほんまかいな?

病室です。ベッドサイドに看護師さんがいます。人工呼吸器がプシューと音を立てていました。そこえヒガシが入ってきます。ちょうどそのとき、モニターの音がピーと心停止を告げ、看護師が「午後9時27分」と死亡宣告しました。

 

が、私は「おい、待て!死亡宣告できるのは医者だけや。医者呼んでこい!かっちゃんはまだ死んでへんわ!」と画面のこちらで涙を堪えながら叫びました。

 

それはともかくヒガシは呆然としながらベッドに横たわるかっちゃんを見つめます。そして語り出します。

 

「赤ん坊が生まれるとおめでとう」

「人生の終わりはお疲れさま」

お前そんなこと言ってたよな。植草、なんとか言えよ。起きろよ。

植草、植草、植草植草!

 

ああ、かっちゃん…。ヒガシ…ああもうどうしてこんなことになるんだよ…。なんでかっちゃんがこんなことに。どうして少年隊がバラバラになるんだ…と涙をハラハラと流していましたらば、

 

ビビビビビビビビビビ!

 

目覚ましの音が鳴り響きます。その音に重なってかっちゃんの叫び声が。

うわあああああーーー!!なんだよもう朝かよ、ちくしょー!うわー!ヒガシ、起きろよもう朝だよ、朝!」

 

「あれ?植草?お前、生きてる?」

パジャマ姿のヒガシはとびっくりしてます。そして

「あれ?ニシキは?ニシキ、ニシキ、ニシキ…。そっか、ニシキはNYだ」

とつぶやいたと同時に、奥のドアがバン!と開き

「入浴!入浴〜!ああ〜〜さっぱりした!!」

と頭にタオル巻いたニシキが飛び出してきます。ヒガシは「あれ?お前。NY…」と言いかけますと、「あ、よくわかったね。俺は一人で入浴」と返事するニシキ(やっぱりダジャレなんかい…)

 

ヒガシは何が起こっているのわからず自分のほっぺを捻ります。

「痛い」

そしてかっちゃんの方へ駆け寄り「植草、心臓動いてる、脳みそ腐ってる。やっぱり植草だ」(ひどい😭)「ニシキがいて、植草がいて、俺がいて、ということは今までと一緒か!」

どうやら、今までの悲しい物語はヒガシの夢だったようです…。

ヒガシはこれからも三人一緒だとわかり安心と喜びのあまりに、かっちゃんとニシキの肩を抱いて「Morning Train」を歌います。何が何だかわからないけど、二人も一緒に歌い出し、ベッドの上をでんぐり返りしたりけつまづいたり(これは錦織氏のみ)

 

そこへミエさんがやってきます。

「ほら!何時だと思ってるの?早くしないと遅れるわよ、青山劇場」

 

これから少年隊のミュージカルが開演するようです。三人は慌てて、それぞれの方法(これがまた珍道中)で青山劇場に向かうのでした。

 

そして、開幕のブザーが鳴りカーテンコール!女性ダンサーの皆さんが最初に登場。続いて奥から忍者くんたち。そして少年隊が登場し、みんなで「Let’s go to Tokyo」と「Morning Train」に合わせてみんなで踊ります。華麗です!

 

そして少年隊三人が両手をあげて並び、ヒガシが叫びます。

みなさん、少年隊です!

そう。少年隊の歌も舞台も、そして少年隊の夢は、これからも続いていくのでした。

 

■まとめ

こちらのお話。まさかの「夢だったんです」という構成です。

ワタクシ、途中の重苦しい雰囲気の中で、息苦しくなり泣きながら「どうしてこんな悲しいお話を真夏にやってたんや…」と不思議に感じてたのですが、まさかの、まさかの「夢!」とは…。やられた、と思いました。

 

こちらの作品は、(10)(11)でも述べてきたように見どころ満載です。

今も語り継がれるヒガチの「千年メドレー」

つい前のめりに引き込まれるかっちゃんの迫真の演技

研ぎ澄まされた錦織一清のダジャレ、じゃなかった、バレエの要素を土台にした華麗なる踊りと伸びやかな歌でミュージカルの世界を輝かせる我らが(私の)錦織一清

 

とにかく素晴らしい。制作陣も若き少年隊の三人も全力投球した舞台なのです。

でもですね。これは販売されたのはVHSのみ。そしてすでにそれは廃盤。サントラCDもありましたが、こちらもすでに廃盤。

 

なぜ、なぜ、どうして?この傑作が見られないの?こんな理不尽なことありますか?

なので、やっぱり思うのです。

配信!配信してください!ぷりーず。

まだの方はぜひ。もう済ませた方は身近な方にどうぞお声かけくださいませ。

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文責:Ka