みなさん、こんにちは。Kaです。
気がついたら9月ですね。8月の記憶がなく、時空が歪んでいるように感じます。そして、今月22日になりますと「沼にどっぼーん」と落ちた日から1年になります。ああ、光陰矢の如し。
さて、PZ’89 Again。いよいよ最後のまとめです。
■ ロフトで始まる幻想の世界
前回の終わりぐらいで「なんか落ち着くねえ」と語り合っていたロフト。
そのロフトで、いつの間にか3人は幻想の世界に入り込みます。この幻想の世界が「show time」なんでございますわよ、みなさま。
まず登場してきたのが、白いタキシード&シルクハット姿で踊る「忍者」たち。実はこの中に、V6の長野博さんもいらっしゃると伺ったことがあります。でも私の能力では判別できませんでした。あの暑苦しいかっちゃんへの愛に溢れる高木さんは見分けられるんですけども。
それはともかく、いやもうキラキラしていましてですね。「男性版宝塚」みたいな雰囲気なんでございます。あのおぼっちゃま軍団もいくアテのない若者達も、キラッキラ✨
1)Dream Girls
1曲目はこちら。階段上部に三人が現れ、「Dream Girls」を歌いながら階段を降りてきます。もうそのシーンでは、三人の後ろに「花」が見えました(少女漫画の背景を想像してください)。ちなみに、3人とも英語の発音お上手で「girl」がちゃんと「gə'ːrl」でした。
2)My Dear Mrs. Las Vegas(錦織氏ソロ)
続きましては「まいったね今夜」の前奏からの「My Dear Mrs. Las Vegas」でございます。こちらは錦織氏のソロ。ジャケットを脱ぎ、ベスト+シャツ+白いショール(永ちゃんのタオルを品よくしたもの、と理解しました)。輝いてます。発光してます。最後は、マイクで投げっキッス!!!
会場から「きゃー!!!」
私も画面越しに「きゃーーー!!!」
3)19 times
次の曲では中村繁之さん(以下、シゲちゃん)がドラムスで登場。かっちゃんがかっけえサングラスかけて、歌い飛び跳ねます。ギターのリフがロックっぽくていい感じ。間奏では、ヒガチとカズキヨが踊ります。
この二人を従えて歌えるのはかっちゃんだけの特権でしょう。
4)キッチン!
ノリノリの曲の後は、ヒガチが好きな「キッチン!」。幸せいっぱいの二人の世界を表す歌詞。「いつかね 君のために 素敵な夢を 叶えてあげよう♪」と歌い上げます。多分、ヒガチのこの姿を見るだけで100万人ぐらいの女子の夢の1つが叶えられてると思います。
5)サクセス・ストリート
暗転してから「サクセス・ストリート」が始まります。さて、ここから怒涛の「少年隊:デビュー前からデビューまでのメドレー」です。黄色の袖なしキラキラ衣装に白いキラキラのパンツ姿で軽やかに歌い上げます。
6)踊り子
この曲もいいですよねえ。少年隊の大先輩・フォーリーブスの皆さんの曲。舞台機構をうまく使って、立体フォーメーションを取りながら歌います。ああもうかっこいい…(ため息)。
7)ブルドッグ
こちらもフォーリーブスの皆さんの曲のカバー。ここでは少年隊のお三人は赤(錦織氏)緑(かっちゃん)青(ヒガチ)のブラウスに、アロハ柄のベストをお召しになって、歌い踊ります。ハモリが美しい。そう。少年隊は「コーラスグループ」なのです。
8)サマならサンバ
こちらもデビュー前から歌ってきたファンなら皆知っている曲。ノリノリです。
9)あいつとララバイ
こちらもデビュー前からの名曲ですよね。PZ’99ではかの有名な「おかまのララバイ」にアレンジされました。
10)仮面舞踏会
デビュー時よりもちょっとだけ大人になった3人が歌う仮面舞踏会。後ろで踊る忍者くんたちも大人っぽくていいです。
11)ONE STEP BEYOND
こちらも、デビュー時を思い出す、かっちょ良い曲です。デビューの時の振り付けとはちょっと違う感じで踊りまくります。サクセス・ストリートからここまでノンストップ。
12)どーしようもない(ヒガチのソロ)
元の曲は田原俊彦さんの曲。「TOKYO BEAT」(1989年)のアルバムに収録されていたようです(でもこのアルバム、廃盤なのね…)。としちゃんの新しいアルバムが出てすぐにカバーした、ということだったのでしょうか。こちら、前奏が始まりますと、忍者の皆さんがGジャンとサングラス姿で「ちょっと危ない雰囲気のかっこよさ」を醸し出しながら踊ります。
と、そこへ
ヒガチ、ライフルぶっ放しながら登場
実はこのAgainから数年間に渡り、舞台の上で「ヒガチ、銃ぶっ放す」という儀式が繰り返されることになります。
ちなみにヒガチの「どーしようもない」については、「渋谷のベストテン」で臼井孝さんが無駄じゃない「無駄解説」をされていますよ。
13)VEHICLE
ここから、かの有名なビークルメドレーが始まります。
このメドレー、錦織氏が口三味線で構成を考えたそうです。曲の構成もですが、船山基紀さんのアレンジがスタイリッシュでかっこい良いのです。VEHICLEの原曲はこちらなんですが、聞き比べると違いがよくわかるかも。
そして、ここからは衣装替えしてまして、錦織氏(赤)、かっちゃん(白)、ヒガチ(黒)+黒いパンツになります。白パンツのキラッキラな感じから、渋さが増します。ちなみに、ヒガチのジャケットの前が空いておりまして「素肌にサスペンダー」で色っぽいです。錦織氏とかっちゃんは閉じてます。
14)DON’T LET ME MISUNDERSTOOD(悲しき思い)
ヒガチの「アウ!!!」というシャウトに続きまして「DON’T LET ME MISUNDERSTOOD(悲しき思い)」。こちらは、錦織氏のソロ。力強くて惚れ惚れします。あ、また鼻血が…(誰かはなぽん持ってきて!)。
15)I WILL SURVIVE(恋のサバイバル)
ここで、錦織氏は上着を着せてもらい、錦織氏(赤)、かっちゃん(黄色)、ヒガチ(黒)に衣装替え。しかし何回衣装替えるんじゃ…。汗かくから?
そして私は、この「恋のサバイバル」のステップが好きです。真似したいが無理。
16)HOLD ON I’M COMING
メドレーの最後の曲、いよいよ勢いを増していきます。間奏で「Hold On!」と歌いながら、錦織氏のウィンドミル、かっちゃんの2連続バック転、ヒガチのシュッとしたポーズに鼻血が吹き出します。
17)Baby Baby Baby
ビークルメドレーの後、ジャケットを脱いで黒のキラキラタンクトップ+黒パンツというご衣装で歌い踊ります。ちなみにこの「黒のキラキラ✨タンクトップ」の素材が「鱗」っぽく見えるのは私だけでしょうか。3人とも活きの良いマグロのようです。後半は錦織氏が「森のクマさん」方式で歌う部分があり、死ぬほどかっこいいです。途中で入る「フッフゥ〜♪」がええのです。ああもう、かっこいい。大好き。
ここで、少年隊の怒涛のビークルメドレー終わり。お疲れ様でした。歌い終えた3人に、バブ1年分お届けしたい。私のお気に入りのバブはこちら。
18)HOLIDAY
シゲちゃんがギターで歌います。シゲちゃん、ドラムもギターも演奏できるってすごくないですか?忍者の皆さんたちもご一緒で、美しいハーモニーを奏でます。
■ビークルメドレーの余談
私、このビークルメドレーが大好きすぎて毎回鼻血を出しながら画面のこちらできゃーきゃー言ってます。実は、1989年5月夜のヒットスタジオで「マンスリーゲスト」となった少年隊は4週目のマンスリーLiveでもビークルメドレーを披露しています。
その際のセットリストは、I WILL SURVIVE(恋のサバイバル)の後に、「My Girl」、続いて「Le’ Freek」「Play That Funcky Music」が入ります。わたくしKaは個人的にはこちらのセットリストの方が好きです。ファンキーさが倍増しになってます。ちなみにこの時も衣装替えを何度かされているのですが、最後の衣装が「牡蠣ブラウス」と称されていたように記憶してます(ブラウスのフリフリが「牡蠣」を連想させるのです)。
思うに、このちょうかっけぇーメドレー、Travis Japanの皆さんとか再現されてみませんかね…。このメドレー、音楽も踊りもファンキーかつセクシーで、ほんとに素敵なのです。もう、素敵さが過ぎて、無敵です。この当時22〜23歳。3人は毎日、一体何食べてたんだろう、何食べたらあんなにセクシーな感じになるんだろう?と思います。
そして。夜のヒットスタジオでの少年隊出演回もDVDになったらいいのにね、と思わずにはいられません。ああみたい。みたいよ、ビークルメドレー。フジテレビの皆さん、どうでしょうか?あれは今見たら、全若者も鼻血を吹き出すと思いますよ。
■ 幻想から覚めた三人
さて、ShowTime後はお芝居が続きます。幻想から覚めた三人は、これからを考えます。ケンは「思い切って行動しなくっちゃ」というのですが、あれ?それ前に聞いたことあるな、という言葉。リュウも思わず「もう一回言ってみそ?」(みそ?って…)と尋ねます。
そして我に返ります。今日はマミーのお店の立退期限。
マミーはちょっと諦めたように「これで今までのマミーズカフェ(わたしゃここで、あれはカフェだったのか、レストランじゃないのか…と気がつきました)ともお別れ。これからはあのお店はMr.フォックスのもの」と言います。でも、Mr.フォックスは「明日からあの店は…、私がマミーに貸そう」というのです!
Mr.フォックスも自分が若かりし頃、いろんな葛藤を経験してたのでしょうか。リュウの気持ちに少し寄り添って、マミーとも相談してくれたようです。さらに、Mr.フォックスは「工事は変更して、お店の隣には多目的な劇場を作ろう」と提案します。おぼっちゃま軍団もいくアテのない若者達も、これでバンド演奏したり色々できる!さらに、マミーのお店は劇場に来るお客さんで毎日超満員になる!嬉しいことだらけ!!!
そんな嬉しいお話の最中、リュウはケンとジョーに「久しぶりにドライブと行くか」と声をかけます。ワタクシ的には「久しぶりって、さっき初めてドライブしたんじゃないの?」と思いましたが、気にしないことにしましょう。とにかく、ドライブに行くのです!ケンは「俺さ、行きたいところあったんだけど、内緒」と笑います。かっちゃん、あなたどこにいきたかったの…?
3人がドライブに出かける間に、Mr.フォックスとマミーは仲直りをします。Mr.フォックスは「マミー、長い間すまなかった。ケンが私のところにやってきて、私が今までに得た富や名声以上のものを、あなたが知っているというんだ」とマミーに言います。マミーは「あの子に言わせると、私は神の代理人だそうよ」と笑います。ケンは、Mr.フォックスとマミーにも「生きる意味」について気づかせようとしていたのでしょうか。
そこへ車の急ブレーキと衝突する音が!
ドライブに出かけた3人は無事なのでしょうか…。
■ 友情と「永遠のいのち」と
場面が変わり事故現場です。車は大破して煙をあげ、ジョーとケンは車外に投げ出され、リュウは運転席でぐったりしています。ケンは腕を痛めたようだけど無事でした。
「大丈夫か?怪我はねえか?」とケンは二人に声をかけますが、返答がありません。
ケンはまず、運転席でぐったりするリュウに声をかけます。「おい、リュウ。何気絶してるんだ?」でもリュウは返事しません。
この真剣なシーン。実際の舞台では、ここで錦織氏が鼻の穴に柿の種を突っ込み、かっちゃんを笑わせた、というエピソードがあるようです。何故、この深刻なシーンで柿の種だったのか…。(あと鼻の穴に突っ込むと、柿の種のお醤油成分が鼻の穴に染みるんじゃないかな?試したことないし知らんけど)
ジョーの手を握っても、ジョーも動かない。目を開けてくれません。
ケンは悟ります。二人とも、死んでしまった…。ケンは叫びます。
やいゴッド! どこにいるんだ、出てこい 知ったかぶりしやがって
この二人はな、これからなんだよ! 生きる意味? なんだよそれ
それじゃ死ぬ意味も同じじゃねえか
やいゴッド!知ったかぶりしやがって、汚ねえぞ
何か始めようとしたばかりだぜ
俺に永遠の命だと? くそくらえだよ!
二人の命を返してやってくれ
その代わりに、俺の永遠の命なんて叩き返すぜ!
God様は「お前は一人の娘に生きる勇気を語った。次に二人の若者の真実の心を手繰り寄せた。そればかりか、生きる意味の果てに死があることも知った」とケンの功績を褒めます。
でもケンにとってはそんなことは重要ではないのです。「俺の命を返す!二人の、二人の命を返してやってくれ!」とあらんかぎりの声で叫びます。やっと自分の生きる道を見出した友が天に召され、自分だけが永遠の命を授かるなどということは、ケンの選択肢にはなかったのでしょう。
God様は「お前に渡した永遠の命と引き換えにする」と、ケンの願いを叶えてくれました。そしてケンは天国から降りてきた梯子に掴まって、静かに天国へ召されていきました。
ケンが天国へ旅立った後、ジョーもリュウも事故前に戻ったようです。壊れていない、綺麗な車の前で、ジョーとリュウは語り合います。
「なあ、あいついなくなっちまったって思えるか?」
「いいや。でもさ、また現れるぜ、きっと」
「俺たちはあいつを失っていない。そんな気がする」
ジョーとリュウは「お探しのパラダイス」を歌います。その二人の後ろに天国から梯子が降りてきてます。そしてその梯子に座ったケンが歌う二人を見守ります。
ケンは間違えて死んでしまい、女の子の体を使って地上に戻りました。その後、自分の体を取り戻しはしたけれど、元々はGod様から託された使命を果たすため地上にお降りて、ジョーとリュウに出会ったのでした。
今、ケンの永遠の命と引き換えにジョーとリュウは生き返りました。ケンは天国に召されたけれど、ケンの魂と友情は、きっといつもいつまでもジョーとリュウとともにあるのでしょう。
最後は「まいったね今夜(カーテンコール・バージョン)」でカーテンコール。ラテンっぽいリズミカルなアレンジの「まいったね今夜」をみんなで歌いながら、幕が閉じるのでした。
■ 終わりに
ということで、3回にわたって語ってきましたPZ’89 Again。とにかく少年隊の3人がかっこいいです。おそらく歌も踊りもスキルが上達し、舞台のコツも掴んだ全盛期の始まりだったのだろうなあ、と思います。
そして、生きる意味・死ぬことの意味を訴える最後のシーン。ここでは錦織氏もヒガチもじっと死んでるだけなのですが、かっちゃんは膨大なセリフ、そして感情を爆発させる演技をします。ShowTimeでぶった切られた構成なのによく集中力が持つな、とびっくりします。「演技のかっちゃん」ここにあり、という感じでした。
そして、毎度申し上げますが、なぜこれが一部のファンにしか見られないのか疑問なのです。お話も歌も素敵だし、ShowTimeはもはやあれは「伝説」でしょう。どうか、この作品が多くの人が見られるようにしてほしい。
そして。ビークルメドレー、誰か再現してください!ビークルメドレーでの、あの少年隊のファンキーさとセクシーさを、できればウェストサイドストーリー並みに「振り付け変えずに再現」してほしいです。そして、再現するためにも、どうかどか、誰もがどこでも見られるようにデジタル配信してください。
ぷりーず。
文責:Ka